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JBO本選出場者インタビュー:谷野彩奈さん

谷野彩奈さん
所属:
筑波大学 生物学類 2年
出身:
大阪府立三国丘高等学校
出場:
JBO2017 広島

Q:今は何をされていますか?

理学部生物学科的なところで学部2年で勉強しつつ、研究室に入らせてもらって、研究もしていいます。
昔から行動生態学が好きで、その系統で無脊椎動物が好きでした。
現在はハダニという葉っぱにつくダニの行動生態の研究をしています。
筑波大学に生き物系のサークルで野生動物研究会っていうところがあって、今はコロナなので一緒にどこかへ行くといったことはできないのですが、自分の採集した生物の活動報告をしたり、情報共有をしたりしています。
高校時代はスクミリンゴガイっていう、田んぼに真ピンクの卵を産むタニシみたいな生き物の研究をしていました。
貝なのに陸に卵を産むんですけど、その卵が産み付けられて一日以内に水に落ちちゃうと孵化できないんですよ。
水棲の生き物なのにそれが面白いなと思って、スクミリンゴガイの卵の孵化条件を調べていました。

Q:JBOをどうやって知りましたか?

ポスターと、生物部だったので学校の先生からの告知があって、それで興味を持ちました。
生物の先生が生物選択の人に「こういうのあるからぜひ受けてみてね」って仰っていたこともありました。
生物学オリンピック (JBO)を知ったのは高1でした。
でも、高1と高2の時はJBO予選との日程が合わなくて、受験できませんでした。
高3のときにやっと日程が合ったので、初めて予選と本選を受けました。

Q:どんな勉強をいつからしましたか?

キャンベル生物学を買ってきてひたすら読みつつ、予選の過去問をひたすら解いていました。
キャンベル生物学自体は好きだったので、高1からちょこちょこ読んでいました。
「JBOに向けて勉強しよう」って、(高3の)6月、7月くらいからがっつり勉強を始めたような気がします。
高3なので受験もあったので、予選本選両方とも、直前期間にたくさん過去問を解いたと思います。
生物部でいろいろ実験をやっていたので、本選の実験系はまあ何とかなるだろうなと思って、特に対策はなくぶっつけ本番で行きましたね。

Q:周りにもJBO受験者はいましたか?

高3の友達が10人弱一緒に受けました。
一部、物理選択の人もいたんですけど、生物が好きな人とで集まって予選の過去問を一緒に解き合いました。
答えを見ずに話し合いをして、これはこうじゃないかと議論して、自分たちで解答をまとめてから答えを見る、といったことをしていました。
勉強自体は同級生と一緒にやっていた感じですね。

Q:受験勉強との両立はどうしましたか?

高3のときは、部活動(応援団)と受験勉強をずっとやりつつ、直前の期間にめちゃくちゃ集中してJBOの勉強をするっていう短期集中型でした。
両立したのか分からないですけど、そうやっていましたね。

Q:大学進学(推薦入試・AO入試)に役立ちましたか?

一般入試で入ったので、使っていないです。
本選が終わってから、その制度を知りました。
でも全然使う気はなかったですね。

Q:大学進学(筆記試験)に役立ちましたから?

生物って、かなり国語と繋がっているというか、文章力を問われるところが、他の理系科目よりも強いと思います。
なので、パッと文章に出会った時に、一瞬で理解すると必要があるといった点で、国語には役に立ったと思います。
二次試験の生物の、思考力を試されるような面白い問題と、JBOの問題はすごく似ていると思います。
センター試験とは、あまりかぶらないかなと思います。
JBOの予選では、短い文章の中にめちゃくちゃタメになる情報がいっぱい入っていて、解きながら「あー、なるほど」と勉強できる感じだったので、受験に限らず、その後の生物的な知識としても、とても勉強になりました。

Q:今振り返ってJBOに挑戦してよかったことは?

一番は、生物をめちゃくちゃ好きな友達がいっぱいできたことです。
本選に行くと、生き物が本当に好きな人たちの塊なんですよね。80人。
しかも、それぞれ生き物好きの中でも、古生物が好き、DNA系が好き、昆虫が好き、と、とにかく多様で全然被らないんです。
そんなみんなと、本選の夜とかに生物のことをずっと語り合っていました。
それがすっごく楽しくて、めちゃくちゃいい思い出です。
JBOが終わってからも、その時の人たちといろいろ関わりがありますよ。
同類の友達ができるっていうのが、すごく楽しかったですね。

Q:現役挑戦者へのエール!

JBOの問題を解きながら、生物の新たな知識をどんどん入れることができます。
JBO予選を受ける受けないに関わらず、生物好きな人みんなに解いてほしい問題です。
JBO本選は、高校生活の中ですごい大きな思い出になりました。
やっぱり生き物好きでよかったなって思えたし、もうちょっと自分も生物学を深めていきたいなって思えました。
なので、生き物がめちゃくちゃ好きなら、ぜひ本選に行って友達と語り合ってほしいです。

2022年1月

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