生物チャレンジ2008 第一次試験

生物チャレンジ2008 第2次試験にすすむ80名および優秀賞110名が選ばれた

国際生物学オリンピック日本委員会による第一次試験結果の判定会議が開催され、第2次試験にすすむ80名および優秀賞110名が選ばれた。

第2次試験(8/21-24 @筑波大学)にすすむ80名の決定にさいしては、同得点の場合には各分野の得点状況を参考にして総合的に判断しました。なお、辞退者がでた場合には成績上位者からの繰上げを行うこともあります。

また、上位110位までに成績優秀賞を授与します。(賞状は後日送付します)

第一次試験受験者のすべてのみなさんへの成績の通知にはしばらく時間がかかります。

「生物チャレンジ2008 二次試験参加のしおり」が第2次試験に進む人に郵送されます。

しおり(PDF形式:267KB)はここからダウンロードできます。
第2次試験参加者は、「参加申込書」および「保護者承諾書」を8月10日(日)必着で国際生物学オリンピック日本委員会事務局までお送りください。

最先端研究体験について

グループに分かれて、筑波大学生命環境科学系の15の研究室にて最先端の研究に触れます。以下の案内文を参照のうえ、参加申込書にて、希望する研究室を5つお知らせください。そのうちの1つに参加していただきます。

1. 古久保克男研究室 「ショウジョウバエ中枢神経系と制御タンパク質の発現解析」

ショウジョウバエを材料に、形態形成を支配するマスターコントロール遺伝子について概観するとともに、さらに、脳の形成を支配する制御遺伝子の発現パターンを、レーザー共焦点顕微鏡を用いて観察する。

2. 千葉智樹研究室 「受精卵へのES細胞injection、子宮移植」

ES細胞は体のどんな組織にもなることができる細胞で、近年再生医療の分野などで注目を集めています。このES細胞を使って遺伝子の機能を破壊した「ノックアウトマウス」を作製するための操作を顕微鏡を見ながら行ってもらいます。

3. 澤村京一研究室 「ショウジョウバエの野外採集・同定と分子マーカーによる確認」

ショウジョウバエと一口に言っても何百種といます。今回は野外採集を行ない、キイロショウジョウバエと近縁種を選別します。Adh遺伝子をPCR- RFLP法で解析し、皆さんの同定が合っていたかどうか確かめます。

4. 中野賢太郎研究室 「細胞骨格を見てみよう!」

筋肉を構成しているアクチン繊維は、ほぼ全ての細胞で発現しており、細胞の形を決めたり、増殖するのに大切な役割をしています。蛍光顕微鏡や共焦点レーザー顕微鏡でアクチン細胞骨格を実際に観察してみよう。

5. 古川純研究室 「毒性アルミニウムに対する植物の防御メカニズム」

酸性化した土壌ではアルミニウムイオンが植物の生育を妨げています。アルミニウムストレスに対して耐性や感受性を示すコムギを用いて、耐性品種の防御機構である細胞外へのリンゴ酸分泌とそれによる障害の緩和について測定を行います。

6. 千葉親文研究室 「イモリの再生観察」

再生のモデルであるイモリを用いて、四肢や眼球(水晶体と網膜)の再生過程を観察する。具体的には、再生誘導手術を体験するとともに、四肢再生の初期に現れる再生芽や再生途中の眼球組織を凍結切片法で観察する。これにより再生生物学研究の現場(その一端)を体感する。

7. 臼井健郎研究室 「薬(もどき)の作用を見てみよう」

皆さんの身近にある薬。どのように病気を治すか知っていますか?薬が効くのはタンパク質などの分子機能を妨げたり、高めたりするからなのです。ここでは薬が細胞にどんな作用を示すのか、形態観察を通じて体験してもらいたいと思います。

8. 桑山秀一研究室 「分子生物学を駆使して細胞性粘菌の多細胞体形成を観てみよう」

細胞が分化すると細胞が染まるようなDNAプラスミドを持った細胞性粘菌を用います。これにより、多細胞体形成と細胞分化のパターニングを観察するとともに分子生物学の基礎を学びます。

9. 山岡裕一研究室 「植物寄生菌の採集・観察」

菌類は、分解者として腐生生活しているだけでなく、他の生物と共生して生活するものも多数存在します。今回は、植物に寄生して病気を起こす菌類や相利共生して菌根を形成する菌類を採集し、光学顕微鏡による形態観察してみましょう。

10. 戒能洋一研究室 「昆虫の性フェロモンと行動」

昆虫がにおいによって交信し合っているのはよく知られているが、その現象を目の前で見てにおいであると感じること少ないだろう。ここでは夜行性の蛾の一種であるハマキガを用いてその雄が誘引されて雌と交尾するまでの行動を観察する。そして、それがにおいであると確認するための実験を行う。

11. 桑原朋彦研究室 「好熱性嫌気性微生物のヒドロゲナーゼ」

好熱性嫌気性微生物 Thermosipho globiformans の培養を行います。膜結合性および可溶性の2種のヒドロゲナーゼを抽出して活性を測定し,両者のpH依存性の違いから生理的機能を推察します。

12. 吉村建二郎研究室 「ATPと細胞の運動」

細胞膜を取り除いた「死んだ細胞」にATPを与えて運動させる実験を体験する。ATPと同時にカルシウムイオンも与えると細胞は後ろ向きに動き出してしまう。このようなクラミドモナスの鞭毛運動の実験を行う。

13. 中村幸治研究室 「遺伝子を見てみよう」

生命情報に大きく関与している遺伝子を細胞から取り出し、皆さんの目で確認してもらいます。また、ゲノム解析後の現状を講義形式で紹介し、生命科学の現状と将来への展望を一緒に考えたい。

14. 稲垣祐司研究室 「遺伝子増幅と増幅断片のクローニング」

ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)をもちいて、オワンクラゲの緑色蛍光タンパク質(GFP)遺伝子の増幅とクローニングを行う。クローニングが成功したか否かは、コロニーPCRと紫外線照射により判別する。

15. 中山剛研究室 「プロティストの多様性」

真核生物における進化的多様性の大部分を占めるのはプロティスト(原生生物)であり、動物や菌類、陸上植物はそこから生まれた。今回は藻類を中心にその形態的、細胞学的、生態的多様性に触れてほしい。野外での採集や蛍光顕微鏡、電子顕微鏡を用いた観察を行う予定である。

生物チャレンジ2008 募集 締め切り、一次試験が実施されました

2482名にのぼるたくさんの応募がありました。一次試験は7/20に全国各地の会場で実施されました。

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